オーロラ観測メモ
1. オーロラが見える時期と時間
フェアバンクス上空では1年間に243日オーロラ現象が起きていると言われているが、夏場は白夜の為、オーロラを観測することはできません。観測可能なシーズンとしては、8月の下旬から4月の中旬まで。ただ、冬季は日照時間が少なく、暗い時間が長いので、オーロラが観測できるチャンスも増えます。それに冬季は気温が下がり、天候が安定してくるので、またチャンスも増えます。 オーロラが見える時間帯ですが、いろいろな本に夜中の12時、1時頃が良いと書かれていますが、オーロラが出る時間帯は決まっていません。 暗ければいつでもチャンスがあります。
2.
オーロラの見える場所
オーロラ現象が地上から高度100キロと300キロの間で発生するため曇っていると地上から観測できない。先ず天気の良い場所が第一条件。アラスカの 内陸にあるフェアバンクス近辺は大陸性の気候で冬場の天候は比較的安定し ていてオーロラ観測には最適と言われている。
3. 町の明かりや街灯
オーロラが出現すれば町中でも観測できる。ただ街灯や車のライトが邪魔になる。町の明かりが届かずハイウエイからも外れた場所がベストと言える。フェアバンクス郊外では、車で簡単にアクセスでき町よりも標高の高いスキーランドがベストスポットと言われている。通常夜10時から朝3時までの観測ツアーがほぼ毎晩催行されている。チェナ温泉リゾートも周辺には町がなく部屋か ら数分で暗いところまで行けるのが便利。リゾートの場所は谷間になるがオーロラ観測のため
丘の上に登る雪上車のツアーもある。
4. 満月
オーロラ現象と月の満ち欠けは関係ないが、満月の時は月が明るいために少しオーロラが見辛くなる。満月でも十分オーロラ観測は出来るが、月明かりのない新月の方が見やすい。 ただ、オーロラの写真など写したい方は、少しぐらい明かりがあり、周りの木などが入ると、写真がいい感じになる。満月と新月の日にちは事前に分かるので、それにあわせて日本からの出発日を選ぶと良い。
5. 服装
オーロラ観測はやはり戸外で肉眼でしたい。そのため暖かい服装をする必要がある。防寒具を日本で揃えるとなると面倒くさいし、けっこうお金もかかるし、持ち運びも大変。現地で安く防寒具をレンタルするのが楽。フード付きパーカ、オーバーパンツ、防寒ブーツ、手袋の4点セットがスポーツバッグに入れて借りれる。 日本の北国に行く服装で来て現地の防寒具を利用すれば外で2・3時間は大丈夫。レンタルのパーカはフード付きだが身体の熱は頭から発散するので帽子は 自分で用意したい。それからカメラを操作する方は薄手の手袋があると便利。 手袋をしたままでカメラ操作が出来る食らいの薄さが良い。この上にレンタル手袋をすれば抜群。
6.オーロラ観測
オーロラ観測は持久戦。オーロラが何時頃に出るか予測が出来ない。戸外が暗く天気が良くて星が見えているのが最低条件。夕食中の7時、8時に出現することもあるし、真夜中過ぎの朝3時や4時に出ることもある。屋内で暖をとりながらおしゃべりをして待つのも良いし、戸外で星や星座や流れ星や人工衛星を探してみるのも一興。戸外と屋内の出入りではこまめに衣類を着たり脱いだりして温度調整を忘れずに。
7.オーロラ撮影
オーロラは正しい機材さえあれば、とても簡単に取れます。オーロラ撮影に最低限必要な機材は、シャタースピードにバルブ(開放)または長時間露出(1〜30秒)ができるカメラ。普通の押すだけのコンパクトカメラでは難しい。それと長時間開放しておくので、手ぶれを起こさないように、三脚が必要。 あと欲をだせば、レリースがあればもっとよい。フィルムはISO400か800ぐらいがお奨め。1600や3200のあまり感度が良すぎる物は、現像したとき粒子がかなり粗くなってしまう。レンズはなるべく広角で28mmぐらいあれば、問題ない。レンズの明るさはF2.8ぐらいで充分明るく撮れる。
よく何秒ぐらい開放していればいいのですか?と聞かれますが、フィルムの感度、レンズの明るさ、オーロラの動きの速さ、月の明るさなど、いろんな要素によって違ってくるので、たとえば15秒とか20秒とか、いろいろ試してみると良い。カメラの寒さ対策も、カイロを使って暖めたりしなけらばならない。最近のデジタルカメラはシャッタースピードが調節でき、15秒ぐらい開放できるのがでてるので、デジカメでも充分オーロラを撮ることもできます。デジカメだと撮って、すぐみんなで見れるので、けっこう楽しめる。最後に、良いオーロラがでたら、写真もいいが、自分の目に焼き付けて、感動してもらうのが、一番だと思います。
8.オーロラ
オーロラとは何か?
オーロラは近代的研究がなされる以前は、太陽光線が北極海の氷か大気中の氷の結晶に反射して起こる現象と考えられていた。オーロラ科学の進歩にとって、今では夜空に揺らめく光のカーテンは、地球の80キロメートル以上の超高層でおきることが知られている。そしてオーロラは、太陽エネルギーによって生ずる、ネオンサインのような超真空中での放電現象であることも解っている。放電現象とはガスの中を電気が通り抜けることであるが、オーロラの高度では真空の度合いはネオンサイン管内と同じであり、その光は超高層大気中の原子よ分子が放電により発光することも解っている。放電の電力は、太陽風と磁気を帯びたわれわれの惑星との相互作用の結果生じるものである。
太陽風
太陽は気体の球であるが、その最上層の部分(コロナ)は非常に熱いので、太陽風と呼ばれる希薄なガスとして宇宙空間に吹き出している。超音速で太陽から吹き出すこの太陽風は、太陽系の外縁にまで届き、海王星の距離を遥かに越える。この太陽風は太陽と地球の距離、約1億5千万キロメートルを約3日で吹き抜ける。太陽風は主に電離した水素ガス、すなわち陽子と電子から成り、それはプラズマと呼ばれる状態であり、一般的には高度に電離したガスで、同数の陽電荷と負電荷(陽イオンと電子)を含んでいる。この荷電粒子の流れが地球に近づくと、その流れは地球の地場により変化する。
磁気を帯びたわれわれの惑星(地球)
イギリスの物理学者ウィリアム・ギルバートは1600年に、地球が巨大な磁石であることを証明した。この地球の地場は、まるで1本の棒磁石が地球の中心に通っているかのように形成されており、地球を取り巻く磁場の形は目にみえない磁力線によって表れている。 この地球の磁場があるため、太陽風は地表に到達できず、地球と磁場を包み込み、彗星のような空間をつくって吹いている。この空間は磁気圏と呼ばれる。太陽風は磁気圏との相互作用で一種の発電機を形成し、磁気圏は1千億ワット以上の大電力発生する。磁気圏で発生した電流は磁力線に沿って、地球の南北両極地の超高層の大気の中へ導かれて放電し、オーロラを発生する。電流は北極圏と南極圏の双方へ流れ込むので、基本的に同じ形の光のカーテン、オーロラを作る。
地上約100キロメートルの、オーロラの下端の高さでは、地球の高層大気は部分的に電離しており、電離層と呼ばれるが、オーロラはこの電離層の中で発生している。磁気圏はわれわれを太陽風から守っていてくれるが、オーロラは短波放送、航海無線、高圧電線、国防レーダー網などに重大な障害を起こす。オーロラはまたアラスカ縦断パイプラインに電流を誘導し、パイプの腐食を起こす。
オーロラの色の原因は?
オーロラはカラー・テレビの映像に類似している。まず、カラー・テレビ管は一種の真空電管である。テレビ管内で電子ビームが作られ、管内の電場、磁場でコントロールされたのち、映像面の裏側に衝突すると蛍光を発光するしくみになっており、われわれはその光を映像として見る。放電電流は、地球の磁力線に沿って雨のように降り注ぐ電子によって運ばれるが、オーロラの光はその電子に衝突される原子・分子に衝突する粒子のエネルギーの強さにもよる。
電子が地球の磁力線に沿って雨のように降り注ぐ。オーロラの光はその電子と地球の超高層大気を構成する原子・分子との衝突にそって発生する。最も明るく、一般的なオーロラの色は緑白色で、これは地上約100キロメートルの超高層大気を構成する酸素原子の発光による。オーロラ・カーテンの上部(地上約400キロメートル)でたまたま暗赤色の光が見られるが、これは赤いオーロラと呼ばれ、これも酸素原子からの光である。電離した窒素分子は青色の光を発する。オーロラ・カーテンの下端に現れるピンク色の光は中性窒素分子による。

スキーランドでのオーロラ
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